2008年2月8日(金)、1-click Awardインタラクティブ部門の公開二次審査及びプランニング部門の最終審査結果発表が、ガーディアンガーデンにて行われました。伊藤直樹(GT INC.・クリエイティブディレクター)、佐野研二郎(MR DESIGN・アートディレクター)、ディヴィッド・デュバル-スミス&マイケル・フランク(生意気)、中島信也(東北新社・CMディレクター)、福田敏也(777interactive・クリエイティブディレクター)、大迫修三(クリエイションギャラリーG8)の各審査員が、一次審査をくぐり抜けた20作品を講評。それぞれの作品の作者や観客が見守る中、講評は熱く、時に笑いを誘い、時間があっと言う間に感じられました。その審査結果は、次の通りです。

インタラクティブ部門 結果発表

最優秀賞

一日のおわりに
岡部正
ほぼ満票で最優秀賞を勝ち取ったのが、この作品。「おしゃれでロマンがある。入力後いきなりエンドロールから始まるというアイデアが斬新。デザインもよく研究されていると思う(伊藤さん)」「フォントのかわいらしさとクラシカルな音楽のマッチングも絶妙。みんな一緒なんだ!という気分にさせてくれるのがいい(佐野さん)」「クリックして名前を送信する時の気持ちの動きを深く表現できている(福田さん)」「きっと、友達のクリエイターなんかが寝てると、『ああ、オレももう寝ていいんや!』と思えるはず。人とつながっているという気持ちを醸成してくれる作品(中島さん)」「おやすみなさい、と誰かに言って欲しいよね。その欲求にうまく応えていると思う(デイヴィッドさん)」等々、絶賛でした。

優秀賞

creatures
稲井あや
審査員が立体メガネをかけながら講評された、この作品。「杉浦茂のような、天然でオリジナリティあふれるキャラクターが抜群。めんどくさくなく、誰がやっても楽しい作品(中島さん)」「動きがかわいい! イラストもいいし、3Dにしたのもいいアイデア(マイケルさん)」「理屈じゃなくて、気持ちイイ。実は完成度が高い(佐野さん)」「声も面白い(伊藤さん)」など、見れば見るほど、審査員も観客も心地よくさせてくれたのが高評価につながりました。

優秀賞

彼はゴキブリ
田口祥子
「微妙な絵がいい。誰もがゴキブリは嫌いという普遍性を上手に利用している(佐野さん)」「関わりたくないけど、関わらざるを得ないゴキブリと人間の関係性が、よく出ている(福田さん)」「この、突然早くなったりする動きがリアル。絵もサイコー! エンドロールは理屈っぽいのに、タイトルが破綻しているのも気になる(中島さん)」と、ゴキブリをプラスに捕らえる審査員の方々が多く、優秀賞となりました。ところで、「ウンコとゴキブリの作品ばっかり。これが日本の裏コンセプトですか?」とおっしゃっていたデイヴィッドさん。意外と本当に、そうかもしれませんね。
伊藤賞
サイト誘導警備員バナーさん
藤井組(伊藤智恵子)
個人賞として伊藤さんが選んだのは、「僕はこれを救いたい!」とまで推していたバナーさん。「自分も警備員をやったことがあるから、この感じは共感できます。ホント、こんな風にけだるいんだよね。うまく表現できていると思います」
佐野賞
ハローピクセルクン
居平啓太×石原麻名
「キャラクターはシンプルで動きも単純だけど、わかりやすいし、ツボを押さえていると思います。見かけによらず、細かいところの完成度は高い。キャラクターの感情がうまく表現されていて、操作したくなるところが素敵でした。ウンコもかわいかった!(笑)」
生意気賞
ワンクリックで地球を救え!
ケラコウチヒロユキ×
ミヤザキテツオ
「画面の中でボーダレスに遊んでいるところが好きでした。インターネットをバカにしている感じ。良かったねー。オメデトーゴザイマース!」と、生意気の2人は合唱しながら表彰のコメント。会場を明るくしてくれました。
中島賞
問題
下條泰朗×佐藤大介
「今、巷で流行しているエコな(手のかかっていない)作り、どーしようもないデザイン、後味の悪いコピーが最高でした。ついつい先に進んでしまいました。おめでとうございます!」中島さんのキッツいコメントも最高でした!
福田賞
1-click
大西拓人
「ああいう穴に思わず指を入れたくなる感じ、指を入れたときのユルッという感触、黒い点のデザイン。1-clickの意味をおもしろく考えていたことはもちろん、広告的な作りもよくできていて、作品としての完成度が高かったことを評価しました」
 

一次審査通過作品


TIME SPREAD -Conversation-芦田陽介×中多利希

エジソンゲーム面白くて変なことを考えている 人間

星くず落とし河津匠

お口にチャック佐藤佳亮×宮崎俊太郎×伊東美恵

淡島ロック高岡哲也

Beat!Beat!Beat!野村弥里

FishClock原真人

フリくじ三宅真人

視力検査宮澤卓宏

こっちを見てくる山崎伸吾

懺悔(ざんげ)ルーム山下美緒

come around綿谷恵介

プランニング部門 結果発表

最優秀賞

BORDERLINE
六反 孝幸

(企画概要) 大晦日/元旦である初日の出の瞬間を地球規模で感じるサイト。
移動する境界線をリアルタイムで再現、サイト上でユーザーが体感&コミュニケーションできる。

(審査員より) 最優秀賞に輝いたのは2連覇となった六反氏。審査員4名中3名が最高点をつける圧巻のプランでした。サイト上の巨大地図に初日の出の境界線(緯度、自転速度、地形などから算出)を再現し、大晦日と元旦の変わる瞬間を地球規模で視覚化する壮大な企画。実際の速度で動きを再現したプレゼンテーションには感嘆の声があがりました。リアルタイムであけおめチャットができる等、チャーミングなコンテンツもあり。大晦日を、大晦日/元旦の境界線とした着想(やや強引!?)も新鮮でした。

優秀賞

HEAVEN'S DOOR
岡田 尚樹

(企画概要) 1年に1度の大晦日にだけ、天国のあの人からのメッセージを届けてくれるサイト。
生きている間に家族や友人に大切なメッセージや贈り物が残せる。

(審査員より) 自らの原体験より命の大切さをコンセプトに考えられた岡田さんが見事優秀賞。紅白歌合戦・除夜の鐘などをモチーフにした企画が多い中、視点の変わった切り口が高く評価されました。一年の節目である大晦日のシズルに意外とフィットする企画構成や、Webに不慣れな高齢者への対応など、隅々まで気配りの行き届いたプランに、岡田さんの優しさがつまった企画でした。

優秀賞

"年末ジャンボ宝くじ当選トレーニング〜2億円を使ってみよう!〜"
田口 久人

(企画概要) 宝くじ2億円当選した時のシュミュレーションキャンペーン2億円分の買い物ができる仮想ショッピングサイトを中心に、
自分が主役の宝くじ当選ドラマジェネレーターやリアルイベント。

(審査員より) 「2億円の買い物ができるサイト、チョー面白い、ヤバい」と伊藤さんを唸らせた企画。仮想サイトをしつらえ、高級外車10台等などあり得ない買い物を無責任に楽しめる爽快さが高く評価されました。田口さん曰く「欲張ってしまった…」というリアルイベントなどを思い切ってナシにして、Web上だけのキャンペーンにすれば、順位は変わっていたかも。

優秀賞

同級生を探し出せ!
岡本 雅

(企画概要) 大晦日の夜、地元に帰った同級生とアポナシで出会えるサイト
携帯コミュニティ×GPS機能×ゲーム性をミックスして偶然の出会いを生み出す。

(審査員より) 実用度でNo.1の評価を得た岡本さんの企画。お決まりの同窓会ではなく、なんとなく集まれる感じ=意外性への期待を創るための段階的な仕掛けが秀逸でした。事前登録させる仕掛けやGPSの精度など、実現には課題があるものの、年末&大晦日にマッチした、あったらうれしい!企画でした。